正しいストレッチ

肩こりや腰痛を改善するための方法としてストレッチがあります。

ストレッチとマッサージや鍼灸の違いは、マッサージや鍼灸は筋肉の「局所」でとらえるのに対し、ストレッチは「長さ」でとらえるということになります。

ストレッチは本来の筋肉の長さに戻すために行うのです。その効果は、筋繊維の間に溜まった老廃物や痛みや疲労の物質の乳酸やブラジキニン、プロスタブランニンなども取り除かれます。

正しいストレッチのやり方としての注意があります。

●体を温めてから行いましょう。

気温や湿度、時間帯によって筋肉の伸び具合は変わります。体が冷えている時にストレッチすると筋肉が収縮していますので急激に伸ばされて筋肉を痛めてしまう可能性があります。

●過度なストレッチは筋肉を痛めます。

「筋紡錘」というセンサーの役割をする筋肉がありますが、筋肉が急激に伸張されると筋紡錘が筋肉の断裂を防ごうと脳に危険信号を送ります。

そのため筋肉は反射的に一気に収縮して筋肉の断裂を防ぎます。これを「伸展反射」といいます。

ストレッチを行うときに、グイグイと勢いをつけて行うと、この進展反射が起き筋肉に強いストレスを与えてしまい逆効果になってしまいます。

●「あ〜気持いい!!」と思えるところまでに留めます。

上段で述べたとおりです。

●ストレッチしている筋肉を意識しましょう。

今、どこの筋肉をストレッチしているのかを意識して行いましょう。

●ストレッチは1か所20秒程度行いましょう。

筋肉はゆっくりと時間をかけて少しずつ伸ばすことで伸びていきます。(10秒程度では気休め程度)

●呼吸は、ゆっくりと息を吐きながら行いましょう。

息を吐きながらストレッチすると筋肉が伸びやすくなります。

●ストレッチの順番は末端から中枢のかけて行いましょう。

例:アキレス腱→ふくらはぎ→大腿部→尻→腰→肩→首の順番で伸ばして行くのが理想的です。

※最後に、決して無理をしてはいけません。その日の身体の調子に合わせて適度に行いましょう。また、現在治療中の方、痛みのある方などは、医師や専門家の指示に従って行うことをお勧めします。